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―― 「絵」の楽しみ方のうち、こんな楽しみ方がある!というものがあれば教えて下さい。

日本画の場合は、画題やテーマ、画材、描法などに注目したり、画家の言葉や資料などから画家自身の人となりに注目したりという視点で作品を見ると関心はますます深まるかもしれません。

画題では、日本画には「花鳥風月」がありますが、「花鳥風月」というと古びたイメージがあるかもしれませんが、花鳥や風物を描いた作品を通して私たちは日本ならではの四季や、さらにその奥に日本人のアイデンティティや心といったものを体験できるのではないでしょうか。

また、「人物」が画題の場合は、描かれた人物やその背景にある歴史や物語などに思いをはせながら鑑賞するのも楽しいかもしれません。

日本画は岩絵具を使い、絹や和紙に描かれます。その絵具の質感やサイズ感というのは、印刷物では表現ができず、体感できないものです。美術館ではぜひ実物ならではの絵具など素材のキラキラとした輝きやザラザラとした質感、あるいは実際の作品が大きなものであればその迫力、あるいは小さい作品ならそのかわいらしさ、なども体感していただければと思います。

―― 9/9には関連イベント「芥川賞受賞作家 朝吹真理子氏の講演会」を開催されます。きっかけを教えて下さい。

今回は、美人画、女性画家の展覧会の関連イベントということで、現代において、女性として活躍している方に講師をお願いしたいと考えたことが一つのきっかけでした。

特に朝吹真理子先生は、ご自身も女流作家としてご活躍ですが、芥川賞受賞作『きことわ』にも美しい魅力的な女性が登場すること、朝吹先生ご自身が美しい女性であられること、朝吹先生の大叔母様で日本のフランス文学者、随筆家であった朝吹 登水子(あさぶき とみこ)様、同じく大叔母様でシャンソン歌手、エッセイスト、実業家であった石井好子(いしい よしこ)様などご活躍の女性がご親戚でもいらっしゃいました。社会で活躍する女性についても、鋭い視点でご自身の小説のことと絡めてお話をいただけるのではないかと思ったこともきっかけでした。

関連トークイベント:朝吹真理子氏講演会 『小説「TIMELESS」をめぐって イメージボードに貼っていた酒井抱一「秋草鶉図屏風」について』の詳細はこちら

http://www.yamatane-museum.jp/event/shoen2017.html

「きことわ」

http://www.dokusho-log.com/b/4103284625/

『きとこわ』朝吹真理子( 出版社: 新潮社)

 

朝吹真理子氏プロフィール
1984年東京生まれの小説家。
2009年「流跡」でデビュー、2011年「きことわ」で第144回芥川賞受賞。
最新作は文芸誌「新潮」に連載中の長編小説「TIMELESS」

 


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